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25歳社会人ジャニヲタクソDD

 映画「レインツリーの国」

映画「レインツリーの国」を見に行ってきた。

公開日の11月21日はばっちり仕事だったので、初日舞台挨拶はおろか舞台挨拶中継さえ見に行けなかった。自担の初主演映画の公開日に希望休をもらい忘れてしまう馬鹿なファンでごめんなさい。さらに恥ずかしいことに読書は好きなものの有川浩さんの小説を今までしっかりと読んだことがなかった。さすがに前情報が何もないのは・・・と思い、数日前に書店に駆け込み書籍を手に取ったところ、ページ数も少なく読みやすそうだなと思いすぐさま購入した。実際のところ、仕事がある日でも1日で全て読み終えることが出来た。メールのやり取りを描写している部分もありかなり読みやすい。

映画を観た感想を一言でいうと、「心が温かくなり、"玉森くんの可愛いが詰め込まれている"」作品だ。あくまで私の中では。

ここからは私の感想になります。(ネタバレになるのでこれから本作を観る方はご注意を)

本作の主人公・伸こと伸行と聴覚に障害を持つひとみこと利香の出会いはSNSを通じたもので、そのような出会いは稀なようにも思えるが非常に現代的とも思えるものである。私自身もSNSを通じて知り合った人はいるが、基本的には同じ趣味を持った同性だ。異性とも知り合ったことはあるが恋愛になったことはまぁない。リアリティであるがリアルではない。と思う。個人的な見解だが。

また書籍から入ったためか映像化にあたって気になるズレが何点もあった。やはり書籍と映画では作品の作り方や受け手に任せる役割が異なるなということを顕著に感じた。映画は主に視覚で与える世界観に入ってきてもらえるような作品作り。対して書籍は受け手に文章を与えそれらを元に世界を描かせるもの、なのではないかと考えている。私は書籍を読み作った世界観を頭に映画を観たので、このシーンはこんな描写があったら分かりやすかっただろうな、なんて自分の作り上げた世界観と映画の映像の世界観を比べたりなんかした。

伸の真っ直ぐでありのまま着飾らない人柄はひとみの少し卑屈っぽい性格をより引き立てていた。それぞれのキャラクターがわかり易く、ストーリーの構成はとにかく単純だったので見やすい映画だった。それでいてメッセージ性がしっかりとしている。自分の優しさは相手にしてみたらただのお節介で同情なのかもしれない。誰しも影を抱えて生きている。それが目に見えるものか内に秘めたものかは分からない。改めて家族や友人との関係性を考えるきっかけになった。そしてこんなに想ってもらえる人がいるなんて、ひとみはとても幸せ者だなと羨ましくなった。

映画予告やCMで流れる玉森くんの関西弁は可愛いけどはっきり言ってかなり違和感があったので期待していなかったが、本編ではまったく気にならなかった。伸は真っ直ぐな人だが、だからと言ってサバサバした性格ではなかったからか、ふわーっと話す玉森くんの関西弁はマッチしていたように思えた。東の人間なので細かいイントネーションまで分からないので、気になることは無かったのかもしれない。

伸とひとみが初めて会う時、ひとみは待ち合わせ場所を本屋さんで、さらに2人を結びつけた「フェアリーゲーム」が置いてあるコーナーと指定したのだが、そのセンスを「大好きやわ」と伸が褒めるシーンは流石に可愛さ有り余って鼻息が荒くなった。自分でも分かった。玉森くん可愛いよ玉森くん。

ラストで伸が長いエスカレーターを上がるシーン。あのラストシーンが個人的にはちょっと笑えてしまったのだが、長いエスカレーターはみなとみらい駅の改札を出てすぐにある商業施設内のエスカレーターなのに、降りると恵比寿ガーデンプレイスに繋がっていた。思わず時空歪んでる、と思ってしまってラストシーンが頭に入って来なかった。そういう細かいところが気になってしまうのは何とかしたい癖である。

昨年のこの時期、私は友人と立川市を訪れていた。食べ物のフェスがあったのだ。友人と夜まであれこれ食べたり話したりして別れた後、Twitterを見たらその日玉森くんが立川にいたという目撃情報が流れていた。まさかと思ったが友人にそのことを告げたら、エゴサーチしてくれたらしく写真の感じから私たちが歩いていた道のちょうど一本裏の路地で撮影していたということが分かってしまった。映画内のどこにその場所が映るのか。あの時感じた寂寥感と友人たちとともに二度目の「レインツリーの国」を楽しみたい。